食育とは食生活に関わる健康、栄養、環境、農業、文化などの情報をもとにして
学んだり体験したりすることによって、感じる、
考えるという生きるための基本的な力を育むことを目的としており、
それらを通して豊かな人間性を育み、
生涯にわたって健全で豊かな食生活を送ることが可能であると考えます。
それらの取り組みを実践していくことは私たち保育園がその一翼を担っていると考えますが、
私たちはあくまでも保護者の補完的な役割でしかなく、
子育ての根幹になるのはやはり家庭であると考えます。
つまり、保育園だけがいくら食育推進のための取り組みを行ったとしても、
それだけでは食育を推進できるものではないのです。
そのようなことから、食育に限らず、
子育て全般において保育園と家庭とを切り離したものとして考えるのではなく、
両者が両輪となって子育てをしていくことが大切であると考えています。
最近の子どもたちは「してもらって当たり前」のように思っていることも多く、
感謝の念を抱くことが少ないように感じます。
飽食の時代だからこそ、その食材や料理ができあがるまでの過程を大切にし、
様々な人によってそれらが出来上がっているということを認識することが必要だと考えます。
そうすることによって、平気で食べ残したり、無駄に捨てている食材や料理にも
様々な人の苦労や努力が宿っていることを知り、
簡単には捨てたりすることが少なくなってくることでしょう。
昔よく言った「もったいない」という気持ちを忘れないようにしたいものです。
それに加えて、当園では子どもたちに食に限らずあらゆる場面において、
感謝の気持ちを持てるように教育保育を心がけています。
「ありがとう」「どういたしまして」「いただきます」「ごちそうさまでした」
これらの言葉には相手を敬うすばらしい気持ちが込められていることを
子どもたちに伝えていきたいと思います。
ただ単に言葉や形式だけを教えるのではなく、その過程を学習することにより、
心を知り、感謝の念が深まり、豊かな人間性を育めるものと考えています。
第二条食育は、食に関する適切な判断力を養い、生涯にわたって健全な食生活を実現することにより、国民の心身の健康の増進と豊かな人間形成に資することを旨として、行われなければならない。
第五条食育は、父母その他の保護者にあっては、家庭が食育において重要な役割を有していることを認識するとともに、子どもの教育、保育等を行う者にあっては、教育、保育等における食育の重要性を十分自覚し、積極的に子どもの食育の推進に関する活動に取り組むこととなるよう、行われなければならない。
第三条食育の推進に当たっては、国民の食生活が、自然の恩恵の上に成り立っており、また、食に関わる人々の様々な活動に支えられていることについて、感謝の念や理解が深まるよう配慮されなければならない。
第六条食育は、広く国民が家庭、学校、保育所、地域その他のあらゆる機会とあらゆる場所を利用して、食料の生産から消費等に至るまでの食に関する様々な体験活動を行うとともに、自ら食育の推進のための活動を実践することにより、食に関する理解を深めることを旨として、行われなければならない。