きずなカフェ保育の根っこ

平成28年1月8日(金)から1月13日(水)かけて、大阪府社会福祉協議会主催の保育海外研修に参加させていただきました。


当法人の人材育成プログラム(Teacher Bring Up Program)における副主任から主任への昇格特典として、平成28年1月8日(土)から13日(水)にかけて、大阪府社会福祉協議会主催の保育海外研修に参加させていただきました。

第41回目の開催では、6日間の行程でイタリアをを訪問しました。大阪府下にある30園、33名の先生方と一緒に参加させていただきました。

イタリアにある保育施設「A ME MI PIACE」(幼稚園行くの好きだよ)という、可愛い名前の幼稚園、保育園の施設を訪問し、視察してきました。

イタリアの文化や保育施設、保育内容はどのようなものなのか、日本との違いや、取り入れられるものはないか・・・訪問するまで全くイメージが出来ずにいましたがとてもを楽しみにしていました。





保育施設はローマの高級住宅街にあると聞いていましたが、周りは森のような自然がたくさんあり、想像していた高い建物はありませんでした。
高級住宅地のほとんどが1階から2階で庭が広いため緑に囲まれた環境なんだそうです。
見慣れた木があったので、聞くとイタリアの方は日本文化に興味を持っており、ソメイヨシノがたくさん植えられ、4月になると満開になるそうです。



保育施設はたくさんの種類の木が植えられていました。園庭と言うよりも自然の中にある公園みたいでした。

私達が到着してすぐ、お菓子のおもてなしを受け、施設についてのお話と教育方針などパワーポイントでとても丁寧に説明を頂きました。
施設長は、心理学者と言うことでカウンセリングをコーディネーターの方と、バイリンガル教育の方と主に3名で施設運営をしているという事でとても興味を持ちました。
私も3年間チャイルドカウンセラーとカウンセリングについて学校に行っていたので共感することも多くとてもワクワクしながら聞くことがでました。




イタリアの民間の保育園は公的な補助がないため、私立園と公立園では全く対応が違うそうです。とても大きな庭でしたが少しづつ広げ、今では保育園と幼稚園を作ることができたと話しておられましたが、一方ではたくさんのお金や時間を使いましたが、0歳から6歳までの乳児の研究を続け、0歳からの能力の発達は素晴らしい事から、この時代の関わりの大切さからやりがいをどの職員も感じていると言います。

イタリアでは保育士の資格はいらず、高校を卒業してから教員になれるという事で、保育士の手当ても決して裕福ではないと聞きましたが、仕事のやりがいなどを感じられるよう工夫しながら運営することで、毎日仕事に行くのが楽しいと聞くこともあるそうです。

また、3名の運営者が方針もしっかり持つことで協力しあい、専門を生かし合い
保育の価値、サービスの価値、共同体の価値、喜びの価値、尊重の価値、責任の価値を例をあげながら実践しながら伝えるなど教育し、また研修に力を入れることで、何か問題があった時には、皆で話し合いをするそうです。
そして年に1つテーマを決め、(今年はモンテッソ―リ教育)研究し実践し、保護者の方にも有料でおろして、研究の成果を感じられるようにしているので、学校で学ばなくてもプロとしての意識付けは自然とできるのだとおっしゃっていました。

保護者の方には、敬語を使わず、「我々も一つの家族」と言うメッセージから喜びと笑顔で立ち向かう事を忘れない事。楽しい体験を記憶に残せるように何かある度にお祝いをし、また、年に何回勉強会を開いて、子育ての普通の基準を伝えていくことが私たちの仕事だとお話されました。



施設見学も、感動でいっぱいでした。どこを見てもテーマパークの様なカラフルな色使いで、海と森のテーマに分かれてデザインされていました。

カラフルな色を使うのは心理学的に喜びを表し、心を豊かにするからだそうです。

もう一つの感動は、カウンセラールームがあったからです。
私は、保育園でカウンセラールームがあり、いつでも相談し心をフラットに出来る部屋を作りたいという夢があったからです。


イタリヤは日本のように少子化が問題としてあげられています。保護者の方が一人で子育てされているご家族も多いようで、核家族化しているそうです。
そこにはやはり、一人で子育ての悩みを抱えてしまう保護者の方や、仕事だけでも家事だけでも大変な中、子育てが加わったら、幸せよりも、大変さが勝ってしまい、自分を責めたり他者を責めたり、心に余裕がなくなっていきます。

また、0歳の保護者の方は特に、生活やたくさんの環境が変わるので変化になじめずストレスを抱えてしまう事もあります。

国や文化が違っても、共感できることはたくさんあり、子どもに対する愛情や仕事に対する熱意は同じなんだと感じました。

私も、負けないように、子育ての素晴らしさを沢山の方と共感し、保育のやりがいを伝えられる人になりたいと改めて思うことができました。

イタリアの子ども達には日本の伝承遊びを知ってもらおうと、折り紙で作ったコマや、ぶんぶんゴマ、手裏剣をプレゼントしました。

中でもぶんぶんゴマが大人気で、教えてあげると無邪気に挑戦する姿は、どこの国でもやっぱり子どもは可愛いです。


海外の保育施設の情報を直に学べたこと以外には、初めての海外で他園の知らない先生方との6日間の旅と言う事もあり、コミュニケーションの楽しさや難しさを感じながらも、イタリヤの古代の建物やガイドさんのお話を聞き、素晴らしく発展していた事を直にみることができ感動し。



また、逆に現代の格差により、20代30代はほとんど仕事がなく働いていない人が多く所得も低いと聞きました。

歴史のある建物にたくさんの落書きやポイ捨てのたばこが町並みに目立ちました。


少子化である日本がそうならないよう、意欲を育て、将来生きる楽しさを感じられるよう保育のお仕事にやりがいを感じ、仲間を増やし頑張っていきたいと思います。






 (文責:主任保育士 竹内 恵)


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