2歳児保育ドキュメンテーション=指先機能の発達=
カテゴリー:保育ドキュメンテーション
歩く、走る、跳ぶなどの基本的な運動機能や、指先の機能が発達する2歳児。今回のドキュメンテーションでは、2歳児で大きく発達する指先機能を高める為に2歳児クラスではどのように遊びを通して取り組んでいるのかをご紹介していきたいと思います。
保育所保育指針では、
2歳児は、歩いたり走ったり跳んだりなどの基本的な運動機能が伸び、自分の体を思うように動かすことが出来るようになります。喜びに満ちた表情で戸外を走り回るだけでなく、ボールを蹴ったり投げたり、もぐったり、段ボールの中に入るなど、様々な姿勢を取りながら身体を使った遊びを繰り返し行います。その動きを十分に楽しみながら人や物との関わりを広げ、行動範囲を拡大させていきます。また、紙をちぎったり、破ったり、貼ったり、なぐり描きをしたりするようになるなど遊びが広がり、探索意欲が増し、自分がしたいことに集中するようになります。指先の機能の発達によって出来ることが増え、食事や衣類の着脱、排泄など、自分の身の回りのことを自分でしようとする意欲が出てきます。
とあります。
このように、2歳児の子どもたちにとって自立に向けて指先機能の発達を促すことは大変大切な事なのです。
それでは、2歳児クラス(もも組)で行っている、子どもたちの指先機能を高める活動をご紹介したいと思います。
1、指先を使って破る・ちぎる。(新聞遊び)
やわらかい新聞紙は、力の弱い子どもたちでも、破いたり、ちぎることが出来ます。たくさん「ビリビリッ」と破く機会を与えます。最初は上手に破くことが出来ないかもしれません。しかし、少しずつ力の入れ方、指先の使い方を学び、上手に、ビリッと破くことが出来ます。この、快感を覚えると、子どもたちは何回でもやりたがります。結果的に、遊びながら指先を上手に動かせるようになります。慣れてきたら、厚めの紙や紙テープなどにも挑戦出来るように促します。少し難しいことにも挑戦しながら発達を促し自信に繋げています。
2、指先を使って持って描く。(なぐり描き)
クレパスを持つということだけでも子どもたちの指先にとってはとても良い刺激です。まだまだ「グルグル丸」のような描写しかできない時期ですが、指先に力を入れる訓練になります。
力の入れ方を知ったり、脳の神経細胞を刺激するのにも良いと言われています。
指先を刺激しながら描いて、脳の神経細胞を刺激することで、想像力や集中力を高めることが出来ます。
3、指先を使って貼る。(糊付け)
2歳児クラス(もも組)から糊付けの活動が始まります。
糊の感触は、温度や湿度、硬さ柔らかさ、心地よい気持ち悪いなど指先から子どもの脳にあらゆる刺激を与え、発達を促します。糊を指先につけて塗ることで、糊の量の加減を学んでいくことも出来ます。
4、指先を使って穴へ通す。(ひも通し)
ひも通しも、指先への刺激を促し脳を活性化させ、集中力を養う為に行っています。
子どもたちにとってカラー紐を小さい穴に入れることは難しい作業です。
しかし、子どもたちは穴へひもを通そうと集中して遊びを楽しみます。
クラスで積極的に行っている指先機能を高める4つの遊びについてご紹介させていただきました。
どの遊びも、指先を意欲的に使い、手先を器用にして日常生活行動の自立に繋げると共に、指先の神経から脳を刺激し、活性化させ集中力や想像力を高める為に2歳児にとって大変大切な活動です。また、一度だけ行うのではなく何回も何回も繰り返し行うことで更に効果は出てきます。
もくれん保育園の保育目標である・健やかな子ども・心豊かな子ども・考える子どもへと導けるように、これからも子どもたちの大きな可能性を期待して、積極的にクラスでこれらの遊びに取り組んでいきたいと思います。
(文責:保育スタッフ 山本美波)