きずなカフェ保育の根っこ

探索行動とは、知らない物事に興味を示し、それがどんなものなのかを確かめ、知ろうとする行動のことです。子ども達は自分の目に見えた事に興味・関心を覚え、触ってみたり探してみたりする等、周りの環境に好奇心や探究心を持ち始めます。

探索行動はつかまり立ちをし始めた頃から広がっていきます。つかまり立ちをすることで今まで座って見ていた世界より、広い世界観を感じ、様々な物事に興味関心が惹かれ、好奇心が生まれるからです。

保育所保育指針には
「身近な環境に自分から関わり、発見を楽しんだり、考えたりし、それを生活の中に取り入れようとする。」
と記されています。


乳児から始まる探索行動は自分の力で周囲がどうなっているかを知ろうとする事や、物事の良し悪しを感じる為にも大切な行動です。今回はそのような探索行動からの学びに、ついて紹介させて頂きます。


探索行動には種類があり、
・指差し行動(人差し指を立てて興味関心の対象に向ける行動)
・確認行動(触感、動き、重さ、機能などを確認して学習するための行動)
また、幼児期では更に幅が広がっていきます。

上記を重視しながら紹介していきたいと思います。



指差し行動

対象に触りたい、何なのかを知りたいという好奇心から起こるもので、未知の物事を確認・理解・学習したいという赤ちゃんの前向きさが表面化した行動と言えます。指さし行動に対して、しっかり反応し、気持ちを察して行動してあげることで、子どもは、指さしによって自分の気持ちが伝わることや目新しいものに対して理解し、より積極的に指さし行動を繰り返すようになります。






確認行動

探索行動を始めた子どもは、移動可能な範囲を縦横無尽に歩き回り、手あたり次第におもちゃや物を見つめたり、掴んだり、口に入れたりして確認するようになります。また、口に入れることにより、脳に伝達していき物が何か考えています。

確認行動をしていたら、傍に寄って物の名前や正しい使い方を教えていく中で使い方、機能を知っていきます。
大切なのは、同じことを何度も伝えることです。

子どもは、見聞きしたことを1度で覚えることは難しいですが、何度も何度も繰り返し聞くことで脳にインプットしていきます。





また、乳児期には、「おてて、おくち」等伝えると自分で指を差したり、大人が声を掛けることで名称を理解することができます。そこから大人の行動や言葉を模倣するようになります。
大人の真似をし、正しいおもちゃの使い方や名称を理解する中で興味関心だけではなく、遊びも広がっていきます。

その上で乳児期の探索活動はとても大切になります。


乳児のお友達はトンネルをくぐったり、園庭散歩する中でを探索を発見・驚きを楽しんでいます。そんな探索遊びの中、触れたり口に入れることで脳に物をインプットさせる為、玩具を口に入れる姿が多く見られます。その中でより子ども達が安心、安全に遊べるために当園では定期的に破損、補修部分がないかチェック・消毒を行っています。




幼児期では友達と一緒に探索を楽しむようになります。

草花や虫など生物の活動が活発になると子どもの探索活動はより活発になります。
一緒に虫探しをしたり、どこにいるか探してみたりする中で子ども達の中の「なぜ?どうして?」が広まっていきます。







幼児になると生物の特徴について「なぜ?どうして?」を知るために周囲に聞いたり、図鑑や絵本を通して知ろうとする姿が生まれます。

子ども自身が聞き、見て知る事で学びに繋がっていきます。



当園では、子ども達がより探索遊びを楽しむ事ができるように園庭改造を昨年度行いました。

この園庭改造を経て樹木・草木・農園と緑あふれる園庭に生まれ変わりました。
この生まれ変わった園庭が子ども達の「なぜ?」「どうして?」を引き出し、農園の栽培活動や虫や生き物について自分達で調べたりお世話をすることに繋がっています。









子どもの探索活動は見たり触れたりまた、言葉で教えてもらうことを通じて知り学ぶことが出来ます。

保育園生活でも日常生活や活動を通じて「見る」「聞く」「触れる」「知る」事で子ども達の学びに繋げていきたいと思います。


(文責:保育リーダー 浦田 鈴香)


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