3つの視点で実践する
わたしたちの食育
スペシャリストと連携した食育が、
家庭も地域も活性化させていく。
いま、そんな未来を
思い描いています。
社会福祉法人 大阪誠昭会
理事長 田中啓昭
おいしいものをいつでも味わえる
幸せな社会の中で、
私たちは「食」本来の大切さを
忘れがちです。
近くのコンビニエンスストアに行くだけで、24時間いつでも様々な食品が手に入る。冷凍食品・チルド食品・レトルト食品が家にあれば、調理しなくても簡単においしい料理が味わえる。私たちの食生活は、本当に便利で豊かになりました。でも、恵まれた環境だからこそ、食べること本来の大切さをつい忘れてしまいがちです。また、いつでも食品が手に入るから、食事が不規則になる。あらゆる食品が揃っているから、好きなものだけを食べてしまう。子どもたちにとって、こうした食生活が良いはずはありません。「食」は身体だけではなく、心の成長にも影響するもの。だからこそ私たち大人が手を取り合い、真剣に食育に取り組んでいきたいと思うのです。
子どもたちを通してご家庭へ、
さらに地域へ。
みんなで「食」を考える
コミュニティを広げていきたい。
私たち大阪誠昭会では、子どもたちが健康的にすくすくと成長できるよう、より深く細やかな食育を実践していきたいと考えています。そのためには、各家庭のご協力が必要です。ご家庭と私たちこども園・保育園とを切り離して考えるのではなく、両者が想いをひとつにして食育を実践していく。さらに、地域への子育て支援プログラムの中に食育を取り入れ、地域の人々にもご協力いただきながら、みんなで「食」を考えるコミュニティへと広げたい。それが、私たちが掲げるミッション「子どもを産み育てる感動を、私たちの地域から社会へと広げていくこと。」と呼応する食育のあるべき姿だと考えています。
大学・歯科と連携した
3つの分野でアプローチ。
私たちの『食育推進プロジェクト』に
ご期待ください。
このコミュニティを成長させるためにできることはなんだろう。いろいろと試行錯誤しながらたどり着いたのは「食」のスペシャリストとの連携でした。「保育」「栄養」「歯科」の3つの分野から「食」を見つめ直し、トータルな視点での食育を推進していく。想いだけでなく理論に裏付けられた実践が伴うからこそ、食育のすばらしさを、子どもからご家庭へ、そして地域へと効果的に広げていける。各分野のスペシャリストの方々にご助力いただきながら実践する私たちの『食育推進プロジェクト』に、どうぞご期待ください。
わたしたちの想いに賛同いただき、
共に未来を思い描いてくださる
方々をご紹介。
NPO法人
世界健康フロンティア研究会
管理栄養士
森 真理 先生
食育基本法が2005年に施行され約20年。“食育”という言葉は広く知られるようになりましたが、肥満やメタボリックシンドロームに加え、フレイルや若年世代の痩せなどの生活習慣病は年々増加しているのが現状です。しかし、このような生活習慣病も幼少期からの正しい食習慣で予防できるのです。大阪誠昭会の各園の食育プログラムは、農作物を育てたり収穫したりと、乳幼児が楽しく“食”に興味を示すよう工夫されておりとてもユニーク。それらに加え、わたしたちの食育研究を活かしたプログラムも取り入れていただくようになりました。この『食育推進プロジェクト』の様々な取り組みが、子どもたちの将来の健康と長生きにつながることを期待しています。
PROFILE
東京慈恵会医科大学臨床検査医学講座非常勤講師
京都工芸繊維大学研究員
NPO法人世界健康フロンティア研究会理事長
あしだ歯科クリニック
院長 蘆田 俊二 先生
昭和の時代は「う蝕(虫歯)の洪水」と表さていましたが、近年は乳幼児期からの虫歯予防の概念が定着したことで、子どもたちの虫歯は減少してきました。しかし、臨床の現場では、虫歯が無いのにきちんと噛めない子どもや、乳歯しかないのに歯並びが悪い子どもが多くみられます。わたしたちのクリニックでは、従来のように虫歯予防に主眼をおいた口腔衛生指導や矯正治療だけではなく、子どもたちが自分の歯で食事をおいしく、しっかりと噛んで成長に必要な栄養を吸収できるよう指導しています。大阪誠昭会の嘱託医として、また『食育推進プロジェクト』の一員として、子どもたちの成長をサポートさせていただきます。
PROFILE
大阪大学歯学博士国際口腔インプラント学会認定医寝屋川市歯科医師会理事寝屋川市学校歯科運営委員会・委員長大阪府学校歯科寝屋川支部・団体長社会福祉法人 大阪誠昭会(ねやがわ寝屋の森こども園)嘱託歯科医
あしだ歯科クリニック
歯科衛生士
髙山 愛子 先生
“食育”と聞いてイメージするのは栄養バランスや食材の選択ではないでしょうか。しかし、どんなにバランスが優れた食事を用意しても、きちんと噛んで食べなければその栄養を十分に取り入れることはできません。特に近年は柔食化が進んだことに加え、スマートフォン普及による姿勢の悪さも影響し、食事の際に上手く噛めない子どもが増えてきています。そのような背景から、わたしたち歯科の分野では、乳児期からの噛み方のトレーニングに重きを置くようになりました。『食育推進プロジェクト』では、わたしたちクリニックのノウハウを活かした、お口の育成指導で協力させていただいております。
PROFILE
NCMA,Japan チャイルドマインダー
Baby Growth Therapist